IR情報

MESSAGE FROM THE PRESIDENT

株主の皆さまへ
代表取締役社長 栁瀬徹次

当社グループを取り巻く事業環境について

2026年3月期におけるわが国経済は、米国の関税政策の影響を受けつつも、設備投資をはじめとした内需を下支えとして緩やかな回復基調を維持し、物価水準の高止まりは継続しましたものの、賃金の上昇等雇用・所得環境の改善を背景に、景気は持ち直しの兆しが見られました。一方、海外においては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に加え、米国によるイランへの攻撃に端を発したホルムズ海峡を巡る問題が発生し、これらの地政学的リスクは、エネルギーコストの急騰や供給不安など、世界規模で影響を及ぼす要因となりました。

2026年3月期の業績について

このような状況の中で当社グループは、中期経営計画の中間年度となる2年目の目標達成に向けて、主事業であるプラントのメンテナンス工事の受注に注力するほか、エネルギー・トランジションとしての省エネ・効率化投資への対応、施工力・技術力の他社との差別化によるシェアアップに取り組んでまいりました。前期が定期修理工事の繁忙期であった反動によりメンテナンス需要が一段落する一方で、国内向け事業を中心に受注案件が増加しました。しかしながら、海外における受注案件や大口工事等が減少したことから、受注高は増加したものの売上高は前年同期を下回る結果となりました。収益面におきましては、工事量が減少したことから、工事原価の低減および稼働率の向上に努めましたが、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前年同期比で減益となりました。
その結果、当連結会計年度における受注高は635億3千6百万円(対前期比2.0%増)、売上高は602億9千9百万円(同9.0%減)となりました。利益面につきましては、営業利益は76億7千5百万円(同27.7%減)、経常利益は83億6百万円(同26.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は54億9千4百万円(同35.0%減)となり、減収減益とはなりましたが中期経営計画2年目の目標値を達成することができました。
なお、当社は資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を図るとともに、株主の皆さまへの利益還元を充実させるため、取締役会の決議により当事業年度において1,700,000株の自己株式を取得しました。また、期末配当金につきましては、1株当たり45円とさせていただきましたので、中間配当金を加えた年間配当金は1株当たり65円となります。

今後の展開および見通しについて

今後の見通しにつきましては、当社グループを取り巻く外部環境は、エネルギー関連プラントを中心とした設備維持・更新需要の継続が見込まれる一方で、原材料価格および労務費の高止まり、建設技能者の不足、海外事業を含む経営環境の不確実性など、引き続き慎重な対応を要する状況が想定されております。
このような中、今後の事業運営にあたっては、安定的な収益基盤の確立と中長期的な成長の両立を図るとともに、環境・社会・ガバナンス(ESG)への対応を含めた持続可能な経営の推進が重要な課題であると認識しております。
まず、収益性の確保および原価管理の強化については、今後も工事原価の上昇が見込まれることから、採算性を重視した受注判断を一層徹底するとともに、施工効率の向上や工程管理の高度化を通じ、安定的な利益の確保に取り組んでまいります。
次に、人材の確保および育成につきましては、技能者不足の進行や世代交代を見据え、中長期的な視点での人材基盤の強化が不可欠であります。教育・育成体制の充実や技能の継承に加え、働きやすい職場環境の整備を進めることにより、多様な人材が活躍できる体制を構築し、持続的な事業運営を支える人的資本の充実を図ってまいります。
また、安全および品質管理体制のさらなる強化は、今後においても当社グループの事業活動の根幹をなす重要課題であります。社会的要請の高まりを踏まえ、引き続き安全意識の徹底と品質管理水準の向上に努め、信頼性の高い施工体制の維持・強化を通じて、顧客および社会からの信頼に応えてまいります。
海外事業につきましては、今後も地域情勢や市場環境の変化が想定されることから、リスク管理を重視した事業運営を基本方針とし、慎重な受注判断および適切な施工管理を行うことで、事業リスクの低減に努めてまいります。加えて、環境配慮および社会的要請への対応については、今後もその重要性が一層高まるものと認識しております。当社グループは、断熱工事をはじめとする事業活動を通じて、エネルギー効率の向上や設備の長寿命化に貢献しており、今後も環境負荷の低減と事業成長の両立を図りながら、サステナビリティ経営を推進し、持続可能な社会の実現に寄与してまいります。
当社グループは、これらの課題に今後も着実に対応することにより、事業環境の変化に柔軟に対応しつつ、企業価値の向上と持続的な成長を目指してまいります。
株主の皆さまにおかれましては、今後もより一層のご支援を賜りますようお願い申しあげます。

代表取締役社長 栁瀬徹次
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